地域おこし協力隊 松浦秀平さんの9月の活動

地域おこし協力隊活動支援業務

登米市を駆け回る、松浦さんの9月

残暑が厳しかった9月ですが、地域おこし協力隊の松浦さんは、来たるべき冬と、日本の伝統文化を見据えて精力的に活動されていました。今月は、木工芸支援員としての専門的な視点を深めるための視察と、奥深い日本の伝統技術に触れる研修にご参加された様子をご紹介します!

猛暑の先に求められる「木育広場」

夏の異常な暑さは、私たちの生活に大きな影響を与えています。屋外の遊具が使用禁止になったり、外に出ること自体が危険になる中で、松浦さんは「猛暑の時こそ喜ばれるものは何か?木工の分野でできることは何か?」という問いに向き合っています。

その活動の一環として、松浦さんは山形県と福島県の屋内木育広場を視察されました。

  • 高畠町屋内遊戯場「もっくる」: 旧体育館を改修し、木のぬくもりが溢れる空間。
  • 道の駅国見 こども木育広場「つながる~む」: 国見町の特産品である桃にちなんだユニークな遊具「ももころがし」が設置されています。

施設の方々によると、やはり夏場は来場者が増える傾向にあるそうです。

松浦さんは視察を通じて、子どもたちが涼しい屋内で安全に、そして楽しく木に触れ合える場所の重要性を再確認されたようです。木工芸支援員として、この学びを登米市の未来の活動にどう活かしていくのか、今後の展開が楽しみです。


悠久の一滴に触れる「うるし塗り」研修

また、「みやぎ森林・林業未来創造カレッジ 広葉樹ビジネス講座」の研修では、岩手県二戸市へ。日本の貴重な伝統技術である「浄法寺のうるし塗り」に触れる機会を得ました。

松浦さんは、ふるさと文化財の森「浄法寺うるし林」と、うるし塗りの工房「適生舎」を見学されました。

驚くべきは、漆の木の樹液の貴重さです。約20年かけて育った漆の木一本から採れる樹液は、わずか牛乳瓶一本分(約180~200g)程度。その貴重な「悠久の一滴」は、神社や仏像など、日本国内の文化財を修復する際にも使われるという、まさに生きた文化財です。

研修では、浄法寺の漆を使った磨き作業のワークショップも体験。「馬っこ🐴」と方言が書かれた木札を、お互いの地域の方言について語り合いながらひたすら磨き続けた結果、木札はつやつやに輝いたそうです。伝統技術だけでなく、地域間の交流も深まった、実り多い研修となったようですね。


木工の可能性を広げるためのインプットを精力的に行い、松浦さんの活動はますます深みを増しています。今後も松浦さんが登米市にもたらしてくれる新しい風にご期待ください!

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