ふるさと納税の商品画像を作る前にすること

ふるさと納税返礼品事業者

ふるさと納税返礼品登録事業者さんが、自社の商品を登録しようとしたときの最初の関門。

そう、商品画像の添付です。

商品画像の添付だけなら、少しでもPCを触れる方であれば難しい作業ではありません。
しかし、言葉通り「商品画像の添付」が出来れば良いのでしょうか?

そこを考えるために、返礼品を選ぶお客様の気持ちになって考えてみましょう。

お客様の行動から考えてみる

まずは、自分が欲しい返礼品の種類を検索窓に入力すると思います。

例えば、牛肉、カニ、米・・・。
もしくは、仙台牛、ズワイガニ、ササニシキ。

上の例では、大きな種類としての検索ですが、下の例では大きな種類の中の分類で銘柄指定のような検索の仕方です。

次に、検索したものがズラッと表示された中から、画像だったり、タイトルだったり、寄付金額から、自分の求める返礼品を探していきます。

その後、個別のページで本当に自分の求める返礼品であるか確認した後、寄付へ進んだり、違う商品を探したり…と行動していきます。

自社の登録する返礼品は決まっていると思いますので、「何を登録するのか」という部分は固定されているものと思います。

では、どこから勝負が始まるか?


ふるさと納税返礼品のWebサイトに来た後からを考えると、検索した後にズラッと画像が表示された中から選んでもらう所から勝負が始まります。
(本来は、もっと前から勝負は始まっていますが…)

つまり、登録する画像とタイトルでお客様の興味を引く必要があります。

そのために、デザインの力を使うことが求められます。

登録のためだけであれば、スマホで写真を撮影して、それを画像として登録すれば完成はします。
しかし、目的は登録を完成させることではなく、返礼品として選んでいただき、「寄付へ進む」ボタンを押していただくことですよね。

であれば、お客さまが何を求めているのかを整理して、画像やタイトル部分で表現しきらなければなりません。

返礼品として選んでいただくために画像作成前にすべきこと

そのために必要なのが「情報の整理」です。

デザインを作成する前に情報の整理をしましょう!
登録画像作りの際に、いきなりデザインを始めるのはNGです。

その前に情報整理をしないと、お客様の求める情報とは異なるものが完成してしまいます。
すぐに作ろうとせずに、まずは基本となるポイントを確認しましょう。

その返礼品を求めている人はどんな人?

まずは、結論から。
その登録商品が普段どんなお客様に購入いただいているのかを確認しましょう。


というのも、新しい顧客層を開発しようとするよりも、既存のお客さまと似たお客様に選んでいただく方が、すでに「お客様の声」や「購買データ」などがあり、精度の高いデザインを作ることができるからです。


・どれくらいの年齢の方にもっとも多く購入いただいている商品ですか?
・購入いただいているお客様の性別は?
・お客様はどんな用途で購入していますか?
・1度にどれくらいの量を購入していますか?
・購入頻度は?

などなど、まずは自社に蓄積された情報を洗いだしましょう。

なんで、こんなことをするのか?
デザインを作る前に整理することで、そのターゲットに響くデザインのテイストだったり、文章の書き方、文字の大きさ、提供すべき情報が決まってくるからです。

ここがバラバラだと、作った登録画像や文章が、お客様にちぐはぐな印象を与えてしまい、商品自体の価値や信頼性を損ねてしまう可能性があるからです。

ターゲットに響く商品の強みは何か?

ターゲットを明確にした上で、そのターゲットに響く商品の強みは何でしょうか?

自社商品の強みを見出す作業は楽ではありませんが必要な作業です。


たくさんの商品の中から自社商品を選んでもらうために、「あなたには、うちの商品がピッタリなんですよ」と伝えなければ、数ある返礼品の中から選んでいただく事は難しいでしょう。

「うちの〇〇は日本一!」という客観的な事実(総理大臣賞を受賞した 等)やデータがなければ、そういった文言は使うことはできません。

そのため、絶対的なものを探そうとすると難しいので、「自社のターゲットにとっての優位性を探す」という切り口でのぞむと考えてみてはいかがでしょうか?

例えば、「誰にとって優位性のある商品なのか?」という切り口で考えて、優位性を創りだすことができます。

・一人暮らしのお客様向けで、「玄関をあけてから5分で食べられる」ように加工されている。
・小分けになっているので、使いたい量を使えて、鮮度を保てる。
・鮮度を保てるように小分けで、定期便になっている。
・不在でも受け取れるように、レターパックに入れて送っている。

こういったことを整理して、伝わるような写真を撮影し、画像加工でさらに分かりやすくしていきます。

ふるさと納税返礼品は、ものすごい種類の商品群があるため、比べたときに「自分にとって、どちらの商品が優れているのか?」を判断するための情報があった方が、そうでない商品に比べて選ばれやすくなります。

もちろん、「納税して応援したい自治体があるから、その自治体から探す」という、本来の制度趣旨に沿った利用をされるお客様もいらっしゃいますが、自治体内での勝負があるので、そういった場合であっても理屈は一緒です。

プロと勝負をしなければならない現状…

ここまで読んでいただいた、本気度の高いふるさと納税返礼品登録事業者のみなさん、ありがとうございます。

基本的な確認事項だけでも、こんな感じです。


それを本業の合間に、デザインやセールスライティングを本業にしていない方がするのですから、お金をかけて、それらをしている自治体に差をつけられてしまうのは当然といえば当然です。

商品自体に絶対的な優位性があり、日本中を探しても、御社だけの取り扱いで、似た商品もない…。
そんな商品でもない限り、必ず競争が待っています。

しかも、その競争相手はプロのデザイナーであり、プロのマーケターであるわけです。

この認識をして勝負に挑む必要があると気づけただけでも、この後の行動が変わるのではないでしょうか。

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