LINE公式アカウントの配信頻度どうしたらいい?

LINE公式アカウント

LINEのメッセージ配信は、メールマガジンと比べて開封率や反応率が高いことが知られています。

プッシュ型通知で、スマートフォンの待機画面にメッセージが通知されるため、そもそもメッセージに気づいてもらいやすいからですね。

ただ、みなさんもご経験があると思います。

LINEに毎日のように届く、一方的な配信。

「自分がされて嫌なことは、人にしちゃだめだよ」という保育園や幼稚園で学ぶ、偉大な教えを守れていない。

だから、ブロックされてしまうのです。

「じゃあ、どのようにしてメッセージ配信したらいいの?」

というのは、当然の疑問ですよね。

そこで、LINEでのメッセージ配信の効果を高めながらも「ウザい」と思われず、むしろ喜んでいただける配信を一緒に考えていきたいと思います。

前提を整理しよう

こういう記事を読んだときに、「そうか!配信するのは通勤時間の朝方が良いんだな!!」とか「仕事終わりの夕方や夜間がベストか!」とか、お客様と自社の関係性を考ずに判断してしまうと残念な結果に繋がります。

そもそも、「その記事を書いた人と、その記事を読んでいる人の業種・地域・顧客の属性・顧客との距離感・企業として情報発信する際のスタンス等々・・・同じでしょうか?」ということです。

かなりの確率で違いますよね?

それなら「うちは、この発信の仕方で成果出たぜ!」というのを単純に真似ても、成果につながりにくいことは想像に難くないですよね。

はい。

なので、まずは前提を整理しましょう。

あなたの業種は何ですか?

その業種からのメッセージを読みたいと思うのは、いつだろう?

あなたの業界では、「どの時間帯にメッセージを送ると効果が高い」でしょうか?
(※もちろん、ここで指す「効果」は「売上」だったり、「アクセス数」だったり、LINE公式アカウントを運用する目的によって変わります)

時間帯という言葉だと抽象的すぎるので、もう少し分解してみましょう。

  1. 24時間の内、何時から何時の間でしょうか?
  2. それは何曜日でしょうか?
  3. 月初、中旬、月末のいつ頃でしょうか?

イメージしやすいように例を使って考えてみます。

例えば、大衆的な味と価格の食堂。

データがなくとも「大衆的な味と価格の食堂」の日々の営業を振り返って考えれば大きく外すことはありません。

1.「24時間の内、何時から何時の間でしょうか?」

顧客の多くは20代~60代のサラリーマン男性なので、「今日のお昼ご飯なににしようかな」と考え出す頃にメッセージを送れば効果的ではないだろうか?

2.「それは何曜日でしょうか?」

ビジネス街にあるので、メインの顧客であるサラリーマンは土日はそのエリアにはいない。

だから平日に働きかけた方が費用対効果は高そうだ。

3.月初、中旬、月末のいつ頃でしょうか?

給料日が月末の企業が多いため、月末は余裕があり少し単価の高い店に行きがち。
しかし、月初・中旬はお客様に来ていただいているので、働きかける必要はなさそうだ。

だったら、月初・中旬は特に宣伝しなくても十分なお客様が来店するし、月末に少し贅沢なメニューを案内して来店を促そうかな?

という感じで、ピンポイントで働きかけたいタイミングを考えた上で、その目的に適した内容で配信してみてはどうでしょうか。

メッセージ効果の高い時間帯

ちなみに、業種ごとにメッセージの効果が高い時間帯というものがあります。

飲食系であれば、お昼前(10時半~11時台)と夕食前(17時~18時台)というのは想像しやすいかと思います。

ファッション系は、12時~12時半、17時~22時と幅広く効果が得られやすい時間があります。

お昼ご飯を食べながらとか休憩時間にLINEの通知を見たり、学校や仕事が終わった後に気分転換に見ることも多い時間帯だからです。

また教育系(資格、語学など)・仕事系(アルバイト・転職情報)は、12時台、17時~20時の間と昼休みや就業後に見られやすいため、そこでのメッセージ配信だと効果が得られやすいです。

さらに、業種ごとに効果の出やすい曜日というのもやはりありますが、自社の立地も考慮して判断するようにしましょう。

ビジネス街にある飲食であれば、平日にしっかりと稼いで安定させるか、土日に活路を見出すのか、はたまた両立させるか…。

その業種からメッセージが届いて、うざったくないタイミングはいつ?

結論から書きます。

ズバリ、その情報を求めている時間帯にお届けすれば、うざったくなく、むしろ嬉しい情報となります。

もちろん、その情報を採用するかどうかは、お友だち登録してくださったお客様次第ですが、嬉しいなと思える情報を送ってくれる企業には好印象を、うざったいなと思う情報を送ってくる企業には、悪印象を抱き、ブロックされてしまうことも。
(ブロックならまだ良い方で、「二度とこんな会社使うものか!」と嫌われてしまうと怖いですよね)

何度も例に出しますが、飲食は多くの人の習慣(お昼ご飯を食べる)と欲求(空腹を満たしたい)が重なっているため、想像しやすい。

それだけに、ライバルも同じことを考えて配信するのですが…。

理容室をテーマに考えてみよう

では、理容室の場合はどう考えたらいいでしょうか?

理容室の主な利用層は男性や子供。

髪を切る頻度は、1カ月周期が多いかと思います。

LINE公式を活用し、顧客1人1人にタグづけ管理を行い、前回来店時から20日~25日くらい経過したお客様を対象にメッセージを送ってはどうでしょう?

提供しているサービスがお客様にご満足いただいている前提ではありますが、

「前回ご利用いただいてから、もうすぐ1カ月が経とうとしています。髪型が他人に与える影響は大きく、整っていれば「清潔感」を、伸びてボサボサしていれば「だらしのない印象」を与えると言われています。私たち〇〇は、お客様の髪を切ることで、素敵な人生を送るお手伝いになると信じて仕事をしています。また〇〇さんにお会いできると嬉しいです。」

といった感じのメッセージを「そろそろ髪切りに行こうかなぁ」と考えているタイミングで送ってこられて、嫌な気持ちにはならないのではないでしょうか。

ここでは、あえて「事実とI(アイ)メッセージ」で文章を構築しています。

「Iメッセージ」の説明は省略しますが、あくまでも顧客の意思を尊重して、顧客が判断するのを促すための文章構成になっています。

必要なタイミングで、相手の判断の補助となる情報を提供する

ここを守れば、大きく間違うことはありません。
(あとは、PDCAを積み重ね、お客様にとってのベストなタイミングを見つけていくだけです)

加えて言うなら、そのお客様がいつも来店する曜日の2~3日前にメッセージを送信し、予約を入れていただけるようにすればお互いにストレス少なく進めることができると思います。

美容室を含め他の業種も、これを応用して考えれば、効果的かつ喜ばれるメッセージ配信になるのではないでしょうか。

どんな内容のメッセージなら、喜んで読んでいただけるだろうか?

ここまで読んでいただけた方であれば、容易に想像できるかと思います。

それは、当然「お客様の役に立つ内容」です。

自社が売りたい商品の情報や、予約をとって欲しいがための内容であれば、LINEという配信側と受信側の距離感の近いツールの悪い面が出てしまいます。

LINEは「友達や距離の近い関係の人と使うツール」という印象が強く持たれており、そこに「商業的」なメッセージが届くだけでも違和感や嫌悪感が生じる方がいます。

なので、LINE公式アカウントに登録してくださった「友だち」を自分の大切な友達と同様に考え、相手が喜ぶ内容を考えてメッセージを送るようにしましょう。

ECサイトを例に考えてみよう

例えば、ECサイトを運営している事業者さんがLINE公式を使っている場合。

まず、Aという商品を購入いただいたお客様にタグをつけます。

後日そのお客様に、関連するBという商品を提案します。

「Bをご購入いただくことで、こんなに素敵な付加価値を体験いただくことができます」というように。

単なるクロスセルを狙った配信ではありません。

「Aをご購入いただいたお客様に、どうしてもお伝えしたいことがあります。私も〇〇という理由でAを購入して、とても満足していました。しかし、△△なことが起きたときに困ってしまいました。

そんな時に、店長に相談すると「Bという商品を合わせて使うと、より便利に使えるよ」と教えてもらい、試したらすっごく感動!これは、商売抜きでA商品をご購入いただいた仲間(お客様)に伝えなければと思い、動画にまとめてみました。」

という感じで、事実に即した情報提供を動画であったり、画像を使ってお届けするのはどうでしょうか。

その動画や画像に真実味を感じ、「本当に自分のことを考えて提供してくれている情報だ!」と感じれば購入に心が動くのではないでしょうか。

さいごに

インターネットの発達で、情報収集が容易になったと同時に、「何をどう選ぶのが自分にとってベストなのか?」という疑問も付きまとうようになりました。

だからこそ、その商品やサービスの専門家である皆さんが、お客様のことを真摯に考え、ご提案差し上げるのが自社の命運をわける行動になるのではないかと考えます。

LINEはお客様との繋がりを身近にしてくれる革新的なツールです。

これを、「売上を上げるために」「マーケティングツールとして優秀だから」「同業他社が取り入れていて、後れを取りたくないから」という理由で使うだけでは、もったいないです。

これまでにあった、企業と顧客との距離感を絶妙に埋めてくれる、コミュニケーションツールとして、お互いが気持ちよく商売をしたり、買い物をしたりするためのツールとしてご利用いただきたいなと思っています。

素晴らしい道具であるほど、使い方次第で良くも悪くも結果が出てしまいますからね。

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