・LINE公式アカウントの「お友だち登録数」を増やしたいんだけど、予算はないから広告は出せない
・お金をかけずに友だち登録を増やすには、どんな方法があるか教えて欲しい
「LINE公式アカウント」関連で相談されると、かなりの頻度でこのような内容だったりします。
事前に、何のためにLINE公式を立ち上げて、その目的のために数値目標を立て、目標を達成するための手段も考えて実行した。
でも、実行している中でなかなか目標数値に達することができず閉塞感を感じている。
飲食業だったり、小売りだったり、サービス業だったり、本業で忙しく働いている合間に、さらにSNSやLINE公式で情報発信。
頭の下がる思いです。
それでも成果が思ったように出ないというのは、本当に苦しいですよね。
正直なところ、LINE公式を立ち上げるのは「何のために」という目的をしっかりと決めて、公式マニュアルを読んで時間をかければ、PCがよほど苦手でなければなんとかなります。
でも、そこから先は行動を繰り返して、PDCAを回しながら自社(アカウントごと)にとっての最適解を探していく地道な作業になります。
来店型の店舗であれば、お客様の導線をふまえて、どこにLINE公式への登録導線を準備しておくか、スタッフの声掛けはどのようなものにするか、お客様に提供するメリット、情報はどんなものにするのか…。
考えることは山のようにあります。
その中で、実現可能性であったり、予算であったり、能力であったり・・・できることを取捨選択し、改善活動を繰り返していくわけです。
前提
今回は、「LINEVOOMへの投稿」を利用して、LINE公式へのお友だち登録を増やす方法を、これまでの経験をふまえてシェアさせていただきます。
まず、前提として「お金をかけない」という方法を私は知りません。
人が動く以上どうしても人件費は発生するし、お客様にはお金を払ってもらいたいけど自分は出したくないという方向性で、真っ当な方法があるとも思えないからです。
ですが、苦しいからこそ、そのような相談があるわけですよね。
なので、今回は出来る限り予算を抑えつつ、出金のタイミングも入金後になるような、資金繰りをする上で少しでも負担の少ない方法をご紹介します。
結論から述べると、これを実行してかかるのは、「担当者の人件費」と「クーポンや特典にかかる経費」です。
LINE公式で情報発信をする手段はおおまかに3パターン。
①トークルームへの投稿
②LINEVOOMへの投稿
③LINE広告への出稿
これらの内、お金をかけずにチャレンジを繰り返すことができるのは「②LINEVOOMへの投稿」です。
※①は無料の範囲は月に1,000通まで。
(2023年6月頃から、無料での配信数は月200通までと激減…)
そもそもLINEVOOMって?
LINEVOOMとは、FacebookやTwitterのように、色んな方が記事を投稿した時に時系列で紹介されるスペースのことです。
LINEにおいては、見るための方法が2通りあります。
①特定のアカウントのLINEVOOMを見る方法
②自分がお友だち登録しているすべての企業や個人のLINEVOOMを見る方法
①の場合は
特定のLINE公式アカウントを選択し、トーク画面を開いたときに右上にあるノートのようなアイコンをタップすると、そのアカウントだけのLINEVOOMを見ることができます。
②の場合は
個人や公式アカウントを選択する前の画面で、下部中央にある「VOOM」というところをタップすると、自分の友達や公式アカウント、広告を含めた「VOOM」を閲覧することができます。
このようにFacebook・Twitter・ブログなどの他のSNSと同様に、記事を作成して情報共有をすることのできる機能です。
VOOMを使って、お友だち登録を増やす方法
1つの例を参考に、VOOMで「お友だち登録」を増やす方法をお伝えしてまいります。
期間を決めてVOOMの記事をシェアをしてもらう
お友だち登録を増やすために、期間を決めてキャンペーンを企画します。
期間を決めることは、自社にとっては成果を測るための指標になり、行動を促すきっかけにもなります。
自社のVOOMへの投稿を、興味のありそうな友人に「シェアしてもらう」企画です。
自分の大切な家族や友人にシェアしたくなる情報(VOOM記事)なので、胸を張って紹介できる内容であることが求められます。
シェアしたことで、関係性が悪くなったり、誤解を受けるような内容の情報(タイムライン記事)であれば、シェアをしていただくことは難しいですよね。
なので、ここの提案(企画内容)はとても重要です。
成果によってもらえるクーポンを3パターン提示する
端的にいえば、「松竹梅」のような形で、成果によってプレゼントのランクを変更するアイデアです。
① 1回~50回シェアしていただいた場合、〇〇をプレゼント
② 51回~100回シェアしていただいた場合、〇〇をプレゼント
③101回~シェアしていただいた場合、〇〇をプレゼント(ここが、本当の目標値)
このクーポンや特典は、商品購入時に使えるようにしておくと、利益率は下がりますが入金後の経費発生なので、資金繰り上は安心できるかと思います。
(LINE公式は無料でアカウントを作成でき、クーポンやショップカードといった機能も無料で使うことができます)
PDCAとクリエイティブの力が問われる
このような企画を立案・実行した場合、最初から上手くいかないのは当然です。
なのでPDCAを繰り返し、自社にとって最善の発信の形を模索していくことが求められます。
地道なPDCAが求められる
PDCAを回すためには、目標となる数値が必要です。
そのための指標となるデータもLINE公式アカウントでは提供してくれます。
例えば、インプレッション率やコンバージョン率。
まず、インプレッション率とは送信したメッセージの吹き出しが1つでも100%表示された回数のことです。
例えば、送信したメッセージの吹き出しの内1つでも100%の範囲見られずに、トークルームを閉じられた場合はカウントされません。
なので、発信したメッセージが最後まで読まれる工夫が必要になります。
これは、自社の顧客によって、求められる言葉遣いや発信頻度、発信する時間帯などが異なってくるので、テストをしながら最適解を探していく地道さが求められます。
次に、コンバージョン率とは広告等をクリックして、企業側がとって欲しい行動(購入、問い合わせ、パンフレットの請求など目的によって様々)をした比率のことです。
例えば、広告を目にした人が1000人、クリックした方が100人。
その内、広告の提案内容に興味をもって、パンフレットの請求をした人(企業側がとって欲しい行動をした人)が10人の場合は、クリック率10%、コンバージョン率10%ということになります。
こちらも同様に、インプレッションを獲得したあとに、クリックしてもらえる比率を増やし、とって欲しい行動をしてくれる比率を増やしていく、という段階ごとに工夫が求められます。
ちなみに、クリック数に対してどの程度コンバージョンされたかの「コンバージョン率(CVR)」は1%。
無料なのに、こんなにもデータを収集しながら成果を追求できるって、すごいツールですよね…。
他にも、様々なデータを収集して改善活動に役立てることができます。
なぜ、クリエイティブの力が問われるのか
LINEに送られてきた画像リンクが以下の場合、どれに興味を持つ可能性が高いでしょうか?
かなり極端にクオリティの差をつけました(笑)
もしくは、よくあるパターンとして・・・
内容としては、同じことを伝えるものですが、お客様に伝わる内容やイメージは天と地ほど開いています。
これは一例ですが、発信内容に対するデータを活用し、改善を繰り返し、自社にとっての最適解を見つけていくことが大切です。
その際に問われるのは、お客様に対して提案する際に、「いかに商品やサービスの価値を損なわずに伝えることができるのか」です。
せっかくLINE公式に登録していただいても、発信する内容が顧客層に合ったものでなければ、ブロックされてしまったり、期待したような成果を達成することは難しくなります。
「クリエイティブ」という横文字で表現してしまいましたが、分解すると以下のようなものです。
①短い文章で価値を届けるための「セールスライティング」
②画像や動画でそれを表現するための「デザインスキル」
③データを読み解き、LINE公式登録者に合った情報発信を考える「マーケティングスキル」
一朝一夕で身につくものではないので、地道な努力が必要ですね(^ー^;)
VOOMを見ていただく導線を丁寧に構築する
さきほど、「LINEVOOMって?」という部分でVOOMに関する説明を書いた理由は、そもそもVOOMは、ほとんど認知されていないからです。
なので、VOOMを使ってお友だち登録を増やすためには、丁寧に導線を構築する必要があります。
①まずは、VOOMというものがあることを知っていただく。
②次に、どうやってそれを見ることができるのかを紹介する。
③最後に、お客様にどんな行動をとっていただきたいのかを確実に記載する。
※当然①~③には、いろんな手段があり、それぞれの間を繋ぐ手法も山の様にあります。
この流れを構築しておかないと、VOOMに記事を投稿したところで、見ていただくことは難しいです。
そういうものがあることを知らないので、当然ですよね。
でも、ここでお客様にVOOMを見ていただくことができるようになると、その後の経費は減少し、LINEで出来るコミュニケーションの質は向上します。
トーク画面へのメッセージの投稿は無料の範囲では1,000通まで。
有料の範囲に関しては、公式サイトをご覧ください。
VOOMを使って、情報伝達やコミュニケーションが可能になると、トーク画面へのメッセージ投稿を減らすことに繋がるので経費の削減に繋がります。
(全くの0は、コミュニケーションをとるうえでLINEの強みを消してしまうので論外です)
また、コミュニケーションをとることのできる種類が増えるため、TPOにあった発信ができるため質の向上にも繋がります。
やることは、わかった・・・
現場を見てきて感じることは、「やる気や能力はあっても時間がない」ということ。
私がここまでに書いてきたことは、「分かっているし、やれるならやってる」という状態の経営者さんが多くいらっしゃいます。
つまり、「ただでさえ忙しい日常に、導入する余裕が時間的にも体力的にもない…」ということのようです。
それでも、お金をかけないでご自身で運用するためには、精度の高い情報を目利きしながら仕入れ、それを実行していく他にないのかなと思います。
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